こんにちは、ももおやじ(@Oyaji_Momo)です。
今回は僕が農家に転職した結果「農家を目指して良かった」と感じたことについて書いてきます。
- 転職を考えているけど何がしたいか分からない
- 夫婦で仕事がしたいけど今から目指せる仕事がわからない
- 人に気を使わない仕事がしたい
- 農家に興味はあるけど正直虫が苦手
この記事はこんな方にオススメです。
それでは詳しく説明していきますね。
ももおやじの場合
僕は全く農業に関係ない仕事から一念発起して農家を目指しました。
理由は一つではなくて、ポジティブなものからネガティブなものまでたくさんあります。
ポジティブな理由
- 自分で何かを始めたい
- 夫婦で仕事がしたい
- 家族と共有できる時間を増やしたい
- もっと収入を増やしたい
- 子どもが働ける場所を作りたい
何かにチャレンジすることが好きで、結婚してから夫婦で働くという夢ができたり、子どもが生まれたことで子どもが将来について考えるようになり、僕のように転職したいと思った時に農家を継ぐという選択肢も作ってやりたいと思いました。
ネガティブな理由
- 人に気を遣いながら働くのに疲れた
- 裁量権がなかった
- 拘束時間が長く家族との共有時間が少なかった
- 年功序列な組織だったので非効率な指示に従うしかなかった
- 10年後、20年後の自分が想像でき、このままではまずいと思った
前職での働き方に疑問があったことも農家に転職した大きな理由です。
最終的には生活費を稼ぐためだけに働いているような感覚だったので、もう少し楽しい生き方をしようと思いました。
僕以外にもこういった感覚の方は多いんじゃないかなと思っています。
仕事は人生の多くの時間を費やすものなので、自分が気持ちよく働けることにチャレンジする方がより楽しく生きられると思いました。
注意しましょう
僕は農業に挑戦できましたが、それはとてもありがたいことだと思います。
状況によってどうしても挑戦できない方もおられると思います。
- 親の介護が必要
- 自分の体が健康
- 住宅ローンがあり、貯金も少ない
何かに挑戦する場合は、しっかり準備をして計画的に行動しましょう。
それではこれから本題に入ります。
産地や農作物によっても感じ方、考え方は大きく異なる可能性があります。
桃農家に興味がある方は桃の作業について以下の記事にまとめています。
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農家になって良かったこと
- 外で仕事ができて気持ち良い
- 家族との時間が作りやすい
- 子どもが畑へ遊びに来る
- 食材がもらえる
- 気持ち良い人が多い
- 時間をコントロールできる
- 体は疲れるけど気持ちは楽
- 社会では中堅でも農家では子ども扱い
- 仕事に行くのが嫌にならない
- 夫婦で仕事ができる
今回ブログを書くために改めて考えましたが結構思いつきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 外で仕事ができて気持ち良い
青空の下で作業するのはとても気持ち良いです。
(もちろん雨の日も雪の日もあります)
僕はデスクワークが多かったので、天気が良い日に会社の窓から外の景色を見ていると、何だか人生を損してるように感じてました。
なので外での作業は最高です。
これはでは仕事終わりに毎日ランニングして汗を流しストレス発散していましたが、農作業で汗をかくのであえて運動する必要がなくなりました。
また、自然の中で生活していると四季を感じることができます。
新梢の緑が綺麗な春、空が青々としていて日差しが眩しい夏、葉が紅葉してきた秋、雪がチラつく冬などです。
街中で季節のイベントの音楽を聴いたり、飾りを見るのも良いですが、それとはまた違った良さを感じます。
2. 家族との時間が作りやすい
農家は太陽が登ったら仕事を始め、日が暮れたら家に帰ります。
(農繁期は日の出前に仕事をします)
なので我が家では基本的に家族と生活リズムが同じです。
以前の仕事では夜遅く帰ることも多く、帰宅すると子どもは寝てるので育児もまともにできませんでした。
今では保育園の送迎や子ども達の宿題を見ることができます。
毎日楽しいですが、送り迎えや宿題のチェックってすごく大変だなと思いました(笑)
3. 子どもが畑へ遊びに来る
自分が農作業している間に子ども達が畑で遊べます。
走り回ったり、虫を捕ったり、簡単な作業なら手伝ってくれたりしてくれます。
家にいるとyoutubeを見て楽しんでいますが、それとはまた違う楽しさがあって嬉しそうです。
遊び疲れて大人も子どもも夜はぐっすり眠れます。
4. 食材がもらえる
畑で作業をしていると近所の農家さんから農作物がもらえることがあります。
農家さんは高齢者が多いので、若い人が来ると喜んでくれます。
野菜や果物は買うと高いので頂けるとても助かります。
農家ならではの美味しい食べ方も教えてくれますよ。
葡萄農家さんから頂くシャインマスカットは子どもも大好きです。
5. 気持ち良い人が多い
笑顔の人が多いと感じています。
出会うと必ず笑顔で挨拶してくれ、こちらも笑顔になれます。
会社員の頃は仕事に追われイライラしている人も多かったですが、農家でそういう人はほとんど見かけません。
おおよそのスケジュールはありますが、今日必ずしなければいけないという仕事はほとんどないので、仕事にストレスを感じにくいのだと思います。
6. 時間をコントロールできる
「今日は何しようかな?」と考えることができます。
もちろん農繁期は忙しいですが、年中忙しいわけではありません。
基本的に何時から何時まで仕事をするかは自分で決められますし、休みをとるのも自由です。
桃農家では春と秋に農閑期があるので、ほとんど畑に姿を見せない農家さんもいます。
皆さんゴルフに行ったり、釣りに行ったり、旅行に行ったり、休みを謳歌されています。
時間に縛られないので子ども達のイベントに全て参加できるのが嬉しいです。
7. 体は疲れるけど気持ちは楽
農業は肉体労働です。
正直体はかなり疲れます。
夏の収穫期には2ヶ月で5キロくらい痩せました。
でも気持ちは楽です。
お客さん、上司、同僚など、人に気を遣うことがほとんどありません。
なのでとことん仕事だけに集中できます。
僕は「体が疲れるのと、心が疲れるののどちらが嫌か?」と聞かれたら、即答で「心が疲れるのが嫌」と答えます。
気持ちが楽だと働くのが苦じゃないので長く働けると感じています。
体を動かすのでお腹が空いて食欲もありますし、夜は疲れてすぐに眠れます。
8. 社会では中堅でも農家では子ども扱い
僕は30代ですが、農家さんは80〜90代でも現役がおられます。
年齢差50歳以上です。
僕は社会人として中堅クラスの役職にいましたが、農家では完全に子ども扱いです。
これはとても新鮮です。
会社では「もうおっさんだな」と言われ始めていたのに、農家では「まだまだ子どもだな」という扱いを受けます。
まるで世界が変わったような感覚です。
気持ちが若々しくなって仕事も頑張れますよ。
9. 仕事に行くのが嫌にならない
会社員の頃は、明日はあれして、それからこれして…と常にスケジュール管理に追われていました。
でも農家は「明日は何しようかな」という感じです。
前日から仕事を決めることもありますが、基本的には天気次第、雨が降って作業ができなければ休みです。
晴れても用事が入れば当然休みにします。
そういった働き方なので、前日から気が滅入ることもありませんし、仕事当日に憂鬱な気持ちになることもありません。
長期休暇が欲しければ、有給申請する必要もなく、作業を前倒しして終わらせればあとは休めばいいのです。
10. 夫婦で仕事ができる
転職を考えていた頃、夫婦でできる仕事をいろいろ調べました。
- 飲食店で修行して自分の店を持つ
- IT企業で修行して起業する
- 士業の資格をとって起業する
- 職人として修行して自分の店を持つ
- 農家になる
職人でもなく、ビジネススキルもない夫婦が転職して家族経営するというのはなかなか難しいです。
どんな仕事でも、本気で取り組めばできると思いますが、農家は国や都道府県が新規就農を目指す人をサポートする体制が整っており、僕のように夫婦で仕事がしたいという夢を持った多くの方が既に就農されていたので、非常に現実的な選択肢だと思えました。
農業では労働力が重要なので、規模を拡大していく場合、家族の助けがあればとても助かります。
家族と多くの時間を共有できるので僕にとっては理想の生活です。
知っておきましょう
これまで農家を目指して良かったことについて説明しましたが、ここからは注意点についてお話しします。
農業も良いことばかりではなく、当然大変なこともあります。
- 収入は天候に左右される
- 計画通りに進まない
- 病気や怪我に注意
それぞれ詳しく説明していきます。
1. 収入は天候に左右されます
大前提として農業は自然相手です。
雨の多い年もあれば少ない年もありますし、豊作の年もあれば、不作の年もあります。
また豊作だから収入が上がるという単純なものでもなく、豊作貧乏という言葉があるように市場に商品があり過ぎると価格が低下し、結果的に収入が下がることもあります。
作目が何かによって価格の変動幅も大きく変わります。
なので収入面で見ると良い年もあれば悪い年もあるというように変動の大きい職業と言えます。
また、温暖化の影響で今までどおりの栽培方法で農作物が育てられるかも分かりません。
2. 計画通りに進まない
桃農家の収入は、畑の規模や苗木の成長を予測することで算出できますが、苗木は計画どおりに育たず、数年で突然枯れることもあります。
また、苗木の成長は土地の条件や苗の状態によっても大きく変わります。
なので単純に予測した通りの収入を得ることはできません。
それが農業です。
3. 病気や怪我に注意
健康第一です。
病気や怪我をした時に代わりに作業してくれる人はいません。
農作業ができなければ当然収入がなくなります。
- 収入保険に加入する
- 家族に頼めるよう日頃から準備しておく
- 産地の仲間に頼る
最後に
今回は「農家を目指して良かった」と感じたことについて説明しました。
農業では頑張った分は収入になりますし、反対に手を抜けば収入は減ります。
ここまでやれば良いという境目も具体的にありません。
雨でも雪でも作業することがありますし、マムシやムカデ、スズメバチに遭遇することもあります。
体が資本なので、怪我をすると収入がなくなる可能性もあります。
ただしアイデア一つで大きな収入が得られる可能性もあります。
どんな仕事でも向き不向きがあると思いますが、向いている人にとって農業は最高の仕事だと思います。
収穫時期は日の出前から作業が始まり、朝は大変早いですが、それでも僕の周りで転職して農家になったみんなは「農家が良い」と言っています。
とにかく安定を重視したいという人には向かないかもしれませんが、自分で何かしたい、夫婦で仕事がしたい、毎日時間をコントロールしたい、人に気を使うことに疲れたという人には農家は向いているかもしれません。
僕は農家になって「こんな気持ちの良い仕事があったのか!!」と思いました。
休憩時間のコーヒーや外で食べる食事も最高です。
それではまた!!