こんにちは、ももおやじ(@Oyaji_Momo)です。
この記事では僕がどのようにイノシシ対策しているかをお話しします。
- 自分もイノシシの被害に遭って困っている
- イノシシを動物園でした見たことがなくカワイイ動物だと思っている
- 野生のイノシシの姿を知りたい
この記事はこういった方にオススメです。
桃農家に限らず、イノシシに畑を荒らされたという話はよく聞きます。
それでは説明していきます。
イノシシについて
- イノシシの生態
- イノシシによる桃農家の被害
- イノシシ対策
1.イノシシの生態
イノシシは古くから日本のにいて狩猟の対象とされてきました。
また十二支の「亥」としても知られています。
基本的には昼行性の動物のようですが、人間の生活圏では人間との接触を避けるため夜行性になるようです。
僕が朝5時頃、薄明かりの中桃の収穫に行くと「プギー!!」と叫びながら畑を走り回っているのに遭遇したことがあります。
雨が降った後の水溜りなどでイノシシが泥浴びをする所を「沼田場(ヌタバ)」と言いますが、近づくと臭いと足跡ですぐにヌタバとわかります。
・イノシシには100kgを超えるものもいて、長く生きているものほど捕まえにくい
・イノシシの子どもは箱罠(檻の中にイノシシが入ると入口が閉まる構造の罠)に入るが、親は箱罠には入らない。親を捕まえるためにはくくり罠(イノシシの足が入ると紐が閉まる構造の罠)が良い
・くくり罠にかかったイノシシでも、自分の足を引きちぎって逃げる個体がいて、このようなイノシシを「3本足」と読んでいる。この3本足は警戒心が強くほとんど罠にはかからない
・複数の人間でイノシシを追いかけるとイノシシは逃げるが、一人でイノシシを追いかけると逆に人間に向かって来ることがあり、人間に怪我をさせてそれ以上追って来れないようにしてから逃げる
・イノシシは巣の近くで糞はせず、離れたところで糞をするため、糞の近くにイノシシの巣はない
・雨の翌日になるとイノシシの行動が活発になるのは、イノシシに限らず動物は雨に濡れるのを嫌うため、雨が降っていると行動せず、雨が止むとそれまで食べていなかった分の食事もするため行動が活発になる
2.イノシシによる桃農家の被害
恐らく農家ではない方でもイノシシによる農作物被害について聞いたことがあると思います。
小さい頃は「うり坊」と呼ばれており、見た目はカワイイんですが、ノンノン!!
騙されてはいけません!!
こちら KING OF 害獣 です。
はっきり言って最強です。
では、イノシシによって桃農家にどのような被害があるのかお話しします。
- 桃を食べる
- 畑のあちこちを掘り返す
- 桃の若木をへし折る
桃を食べる
イノシシは桃が好物で届く範囲の桃をとにかく食べます。
何も対策しないと結構な数の桃が収穫不能になり減収につながります。
畑のあちこちを掘り返す
イノシシがミミズを探すために畑を掘り起こし、整地してある畑がボコボコになります。
畑は広いので乗用の農機具で草刈りや予防(農薬の散布)を行いますが、整地されていないと走れないため整地し直すことになり大変です。
桃の若木をへし折る
一番困るのがこれです。
桃を食べるために木を折ります。
桃の成木(7年以上)であれば折られることはないですが、植え付けてから3年から5年くらいの若木はイノシシの攻撃に耐えられず折れます。
せっかく育てた木が折れてしまうと、同じ大きさの木に成長するまで何年もかかるのでたまりません。
なので桃農家にとってイノシシ対策は必須です。
3.イノシシ対策
ここからはイノシシ対策について説明していきます。
まさにイタチごっこです。
- ワイヤーメッシュで柵を設置
- 鉄筋で柵下部を補強
- ワイヤーメッシュで柵を高く
- ワイヤーメッシュで下部マス目補強
- その他の方法
ワイヤーメッシュで柵を設置
ワイヤーメッシュというのは、鉄筋を縦横に組んで溶接してある金網のようなもので、主に建築用に使用されています。
ホームセンターなどで購入でき、農家はイノシシ対策用の柵として使用しています。
ワイヤーメッシュ1枚の規格は高さ1000mm、長さ2000mm、マス目の大きさは150mm×150mm程度です。
僕はこのワイヤーメッシュを畑の周りに設置しています。
しかし、成獣のイノシシはワイヤーメッシュを下からぶち破って畑に侵入してきます。
鉄筋で柵下部を補強
そこで柵が破られないようワイヤーメッシュの下部を鉄筋で補強します。
しかし、成獣のイノシシは何とワイヤーメッシュを登り、上から畑に侵入してきます。
ワイヤーメッシュで柵を高く
そこで今度は柵を越えられないよう柵を高くします。
ワイヤーメッシュ追加し、2枚を重ねて柵の高さを1500mmにします。
これで成獣のイノシシは入って来れません。
毎朝畑を確認すると、イノシシがワイヤーメッシュに衝突した形跡は見つけられますが、突破はされません。
しかし、ワイヤーメッシュのマス目を抜けてうり坊は畑に侵入してきます。
ワイヤーメッシュで下部マス目補強
そこでワイヤーメッシュのマス目を小さくすることでうり坊の侵入を防ぎます。
新しいワイヤーメッシュを用意し、半分に切ります。
高さ500mm、長さ2000mmのワイヤーメッシュを準備し、設置されている柵の下部に重ねます。
この時にワイヤーメッシュのマス目が重ならないよう75mmズラして重ねます。
これで一応の対策は完了です。
また突破され次第柵を補強していきます。
・イノシシ対策でわかったことは、イノシシは畑に餌があると判断すると何度でも畑に入ろうとするので、最初から一度たりともイノシシを畑に侵入させないことが大切
・一度でも侵入された場合、以降中途半端な対策ではなく二度と侵入されないように物理的にガードする
その他の方法
僕は上記のワイヤーメッシュでイノシシ対策をしていますが、イノシシ対策は他にもたくさんの方法あります。
どの方法が良いのかは畑の条件や生息しているイノシシによって変わると思うので、自分で試してみるしかありません。
僕の経験だけでも、ワイヤーメッシュに何も補強することなく桃の栽培ができている畑もありますし、反対に高さを上げても突破されたという話を聞いたこともあります。
- 電気柵を設置
- マス目の小さいワイヤーメッシュで柵を設置
- 建設用ではなく害獣対策用のワイヤーメッシュで柵を設置
- イノシシの嫌がる臭いのする物を置く(オオカミの尿など)
- 畑の周りにピンクのカラーテープを張る
- 畑の周りに夜間点滅するライトを設置
- 夜間にラジオを鳴らしておく
また新しい情報があれば随時追記していきます。
最後に
今回はイノシシ対策についてお話ししました。
桃農家に限らず、イノシシ対策は多くの農家の悩みではないでしょうか。
元々イノシシが住んでいた山に人間が畑を作ったりしているので、イノシシからすると迷惑な話だとは思いますが、我々も生活するため必死です。
今後も「わな猟免許」などを取得して、さらにイノシシ対策について学んでいきたいと思います。
それではまた!!