こんにちは、ももおやじ(@Oyaji_Momo)です。
この記事では僕が野生動物からどのような被害に遭っているのかをお話しします。
- 自分も野生動物の被害に困っている
- これから農家を志す
- 農業はしてないけど野生動物の行動に興味がある
この記事はこういった方にオススメです。
僕のような桃農家に限らず、農家なら野生動物から農作物を守ために奮闘しているはずです。
農家になってから気づいたんですが、行ったことのない土地へ旅行に行くとその土地ならではの動物対策を見ることができます。
これから農家を目指す方はそういった視点で旅行するのも面白いかもしれません。
それでは本題について説明していきます。
野生動物
- イノシシ(猪)
- アナグマ
- カラス
- ムカデ
- コガネムシ
- カメムシ
- ヤガ(夜蛾)
1.イノシシ(猪)
まず初めにイノシシです。
正直かなり厄介な相手です。
野生動物との戦いはイノシシとの戦いと言っても過言ではありません。
イノシシ被害
- 畑の土を掘り返される
- 収穫前の桃を食べられる
- 桃の若木が折られる
- 畑の中で糞をする
桃の木を折られるのが一番の被害です。
木を大きくするためには何年もかかるので桃農家にとっては致命的です。
桃農家にとってイノシシ対策は必須です。
イノシシ対策
- 電気柵を設置する
- ワイヤーメッシュの柵を設置する
- イノシシの嫌がる臭いを出す物を置く
- 畑の周りにカラーテープを張る
- ライトを設置する
- ラジオを鳴らす
- 罠を設置する
経験上イノシシ対策は、生息しているイノシシの性質によって有効性が違います。
なのでいろいろ試した結果、そこではこの方法が有効だと思う対策を見つける必要があると感じています。
箱罠を設置することでうり坊(子どものイノシシ)はそこそこ捕まえられます。
イノシシについての詳しい記事はこちらに記載しています。
こんにちは、ももおやじ(@Oyaji_Momo)です。 この記事では僕がどのようにイノシシ対策しているかをお話しします。 自分もイノシシの被害に遭って困っている イノシシを動物園でした見たことがなくカワイイ動物だと思っ[…]
2.アナグマ
アナグマは、見た目はカワイイですが鋭い牙や爪を持っています。
アナグマも桃農家にとって害獣です。
アナグマ被害
- 収穫前の桃を食べられる
- 桃の枝を折られる
アナグマもイノシシほどではありませんが、桃の木にダメージを与えます。
木の低い位置についている桃を食べようとするので、その際に枝が折れます。
アナグマ対策
- マス目の小さいワイヤーメッシュの柵を設置する
- 柵に防獣ネットを設置する
- 罠を設置する
アナグマ対策ではワイヤーメッシュも防獣ネットも効果はありましたが、本気を出したアナグマは柵の下に穴を掘って畑に侵入してくるので、確実に防ぐことは難しいと感じました。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、防獣ネットを張ったワイヤーメッシュの下に穴を掘って侵入してきた跡です。
アナグマは結構罠にかかるので、数を減らすという方法も効果的だと思います。
アナグマ用の罠です。
餌は鉱物の桃を入れています。
罠の奥に落ちている桃の袋はアナグマが食べた桃の残骸です。
次回の侵入に合わせて罠を設置しているところです。
3.カラス
次は非常に頭の良いカラスです。
カラス被害
- 収穫前の桃を食べられる
少し突かれただけで商品価値が下落するので被害は軽くありません。
カラスには畑の近くに住み着いているものと、時たま集団でやってくるものがいます。
どちらにも効果のある対策が必要です。
カラス対策
- 木全体をネットで覆う
- 畑の上にテグスを張り巡らせる
- バードパンチャーを設置する
効果的だと感じたのはバードパンチャーを設置することです。
バードパンチャーというのは大きな音と素早い動きで鳥にアピールする機械です。
このバードパンチャー、効果的なんですが、その大きな音のため人間にも影響があり、山の中では使用できますが、住宅近くの畑ではクレームがくるので使用できません。
4.ムカデ
見た目が駄目な人も多いムカデです。
ムカデは小さなものから大きなものまでおり、大人の指くらい太いジャンボムカデもいます。
ムカデ被害
- ムカデに噛まれたところが腫れ上がる
ムカデによる直接的な桃の被害はありませんが、作業する人間が怪我をするという被害に遭います。
畑にもよりますが、ムカデは桃の袋の中に潜んでいることがあります。
なぜかというと、雨が降るとムカデも雨に濡れたくないので、桃の木に登り雨がかからない桃の袋の中に入るわけです。
なので雨の日や、翌日の収穫ではムカデに遭遇する確率が高いです。
ムカデ対策
- 手袋を使用して収穫する
今のところ手袋をつけて作業することで、ムカデに噛まれる可能性を下げています。
そのうち良い対策が見つかれば是非試してみたいです。
5.コガネムシ
こちらマメコガネというコガネムシです。
自分で撮影した画像を使ってBiome(バイオーム)というアプリで特定しました。
とても便利です。
コガネムシ被害
- 桃の葉を食べる
このマメコガネは桃の葉を食べます。
1匹いたくらいでは問題ないですが、年によって畑に大量発生することがあり、ターゲットにされた桃の木は、葉が食べられて木の成長が阻害されます。
コガネムシ対策
- コガネムシに効果のある農薬を散布する
- 1匹ずつ捕獲、駆除する
コガネムシを放置した結果、桃の木が枯れたということはないので、僕はそこまで気にしていませんが、人によってはコガネムシが大量発生した畑に農薬を散布したりします。
僕は見つけ次第手でとって駆除しています。
6.カメムシ
触ると刺激臭のするカメムシです。
カメムシ被害
- 桃の形がゆがむ
カメムシが桃の果汁を吸うことで、桃の形がゆがみます。
やはり商品価値が下がるので対策が必要です。
カメムシ対策
- カメムシに効果のある農薬を散布する
基本的にカメムシ類に効果のある農薬を散布することで対策しています。
7.ヤガ(夜蛾)
ヤガ被害
- 収穫前の桃から果汁を吸う
ヤガは収穫直前の桃に穴を開け、果汁を吸います。
なのでヤガ被害に遭った桃も当然商品価値は下落します。
ヤガに刺された後は黒紫色になります。
ヤガ対策
- 防蛾灯を設置する
ヤガは夜間に桃の果汁を吸うという習性があります。
なので夜の畑で防蛾灯というライトを点灯させることで、ヤガに日中と思い込ませ、ヤガの行動を抑えます。
ヤガ被害は畑の立地によるところが大きく、山の中で桃を栽培する場合は設置が必須だと思います。
最後に
今回は桃農家が野生動物からどのような被害に遭うのか、またどのような対策をしているのかをざっくりとお話ししました。
桃は上からも下からも野生動物に狙われるので、それぞれの生き物に合った対策が必要です。
大切に育ててきた桃が出荷直前に被害に遭うことも多いので、今後も効果的な対策について日々勉強していきたいと思います。
まだサル(猿)やシカ(鹿)、クマ(熊)による被害は出てきていませんが、その内対策することになるかもしれません((((;゚Д゚)))))))
ではまた!!